本大会は終了しました
≪設定理由≫
現在のわが国の聴覚障がい教育においては、長い歴史の中で培われた実績を踏まえた上で、確かな学力の向上、豊かなコミュニケーションを展開する中での日本語の習得、たくましく生きるための障がいの認識等、各校で特色ある実践や研究が進められています。
また、変化の激しい社会を生きる子どもたちには「生きる力」を育むことが必要とされています。「生きる力」とは「確かな学力」「豊かな人間性」「健康と体力」の3つの要素から成り、その中でも特に知的側面である「確かな学力」の育成を図ろうとする考え方は、準ずる教育を行う聴覚障がい教育においても同様に重視していく必要があります。
このような情勢の中、平成19年度から特別支援教育制度が施行されました。この動向の中で、聴覚障がい教育の専門性をいかに確保して継承し発展させていくかが、喫緊の大きな課題となっています。
これらの諸課題を総合的に踏まえたとき、聾学校では、一人ひとりのニーズに対応した教育を展開すると同時に、「確かな学力」を始めとした「生きる力」を育むための教育の充実を図らなければなりません。その具現化に不可欠なのは、「聴覚障がい教育に係わる質の高い専門性」を一人ひとりが確実に身につけるための研鑽です。
本大会は「聾学校における質の高い教育の専門性」をもつ教職員が育つための場であり、質の高い教育を展開するための研究協議を深めることをねらい、本主題を設定しました。
月日 | 時間 | 内容 | 会場 | 備考 | |
【大会前日】 10月13日(火) |
13:00〜14:30 14:45〜15:45 16:00〜17:00 |
全日本聾教育研究会理事会 大会運営委員会 分科会打ち合わせ会 (1)授業研究分科会 (2)研究協議分科会 |
山形テルサ | 助言者 司会者 記録者 運営責任者 他 |
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【大会1日目】 10月14日(水) |
8:30〜 9:10〜10:00 10:15〜11:05 11:15〜13:00 |
受付 公開授業・寄宿舎一般公開 ・幼稚部・小学部・中学部 ・高等部普通科 ・高等部専攻科・寄宿舎 ・乳幼児教育相談(VTR公開) ・通級指導教室(VTR公開) 指定授業 ・幼稚部・小学部・中学部 ・高等部普通科 移動・昼食 |
山形聾学校 | 貸切バス |
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13:00〜14:30 14:45〜15:15 15:30〜17:00 |
授業研究分科会 開会式 記念講演 |
山形テルサ | |||
【大会2日目】 10月15日(木) |
9:00〜 9:30〜12:00 12:00〜13:00 13:00〜16:30 |
受付 研究協議分科会 昼食 研究協議分科 |
参加者のレポート発表を基にした研究協議 | 山形テルサ 山形市総合福祉センター |
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【大会3日目】 10月16日(金) |
8:30〜 9:00〜11:00 11:20〜11:50 |
研究協議分科会 閉会式 |
助言者中心のワークショップ・ミニ講演等 |
山形テルサ 山形市総合福祉センター |
山形テルサ:JR山形駅より徒歩3分
研究テーマ(山形聾学校の研究テーマ) | 助言者 | |
幼 稚 部 | 心を揺さぶる授業をめざして | 山形県教育庁 義務教育課 指導主事 庄司美千代 先生 |
小 学 部 | いきいきと学び、よく考える授業づくり | 福島大学 准教授 森本 明 先生 |
中 学 部 | 学ぶ意欲と力を育てる授業づくり | 独立行政法人 国立特別支援教育総合研究所 企画部総括研究員 藤本 裕人 先生 |
高 等 部 | 学びの中で自立の力を育む授業づくり | 筑波技術大学 教授 佐藤 正幸 先生 |
早期教育 通級指導教室 |
地域社会や学校においてより豊かに生活するための教育的支援 | 宮城教育大学 教授 藤島 省太 先生 |
寄 宿 舎 | 豊かな学びを育む支援 | 羽陽学園短期大学 非常勤講師 横山 莞二 先生 |
※ 前半は指定授業についての事後研究会、後半は各研究テーマに関連しての各校の実践等を交換しながらの研究協議とする。
分科会名 | 分 科 会 主 題 | 運営担当校 | |
主 題 設 定 の 理 由 | 助 言 者 | ||
1 |
変化に対応する聾学校の在り方 |
変化に対応する聴覚障がい教育の在り方とは | 宮城県立ろう学校 |
特別支援教育制度がスタートし、聾学校の在り方に対する地域、小・中学校、関係諸機関などからの期待がより増している。聴覚障がいのある子どもたちの減少や障がいの多様化が進む中、聴覚障がい教育の意義を再確認する必要がある。 |
宮城教育大学准教授 |
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2 |
確かな学力 |
聴覚障がいのある子どもたちに基礎的・基本的な知識・技能を確実に身に付けさせ、自ら学び自ら考える力を育むための「わかる授業」とは |
山形県立山形聾学校 |
文部科学省では、「自分で課題を見つけ、自ら学び、主体的に判断し、行動し、よりよく問題を解決する資質や能力」を「確かな学力」と定義付けている。学校教育では、基礎的・基本的な「知識や技能」はもちろん、加えて「学ぶ意欲」や「思考力・判断力・表現力など」を含めた幅広い学力を育てることが必要である。 |
山形大学 教授 |
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3 |
豊かな人間性 |
聴覚障がいのある子どもたちが豊かな人間性を身につけ、地域、社会、職場など様々な「かかわり」の中で共に生きていく力を育むための教育の在り方とは |
福島県立聾学校 |
聴覚障がいのある子どもたちは主体的に情報を取り入れることに制限があるため、様々な教育場面を活用して豊かな知識を身に付け、様々な「かかわり」の中で生きていくため力をつけることがより重要である。 |
弘前大学 教授 |
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4 |
いのちの教育 |
聴覚障がいのある子どもたちが「いのち」を大切にし、生涯にわたって「明るく豊かで活力ある生活」を営むための教育の在り方とは |
青森県立八戸聾学校 |
学習指導要領では、運動に興味をもち活発に運動する者とそうでない者に二極化している状況や、生活習慣の乱れやストレス、不安感などが高まっている現状を踏まえ、「豊かなスポーツライフ」の基礎を培い、「健康なライフスタイル」を確立することを目指している。 |
筑波技術大学教授 |
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5 |
早期教育・幼児教育 |
乳幼児が周囲の人や環境との豊かなかかわりをもち、生き生きと活動するための教育の在り方とは |
秋田県立聾学校 |
乳幼児期は、人やものとかかわる中で成長・発達し、コミュニケーションの力や思考力、社会性などの基礎が培われる時期である。従って、乳幼児期の人やものとの豊かなかかわりを保障していくことが重要である。 |
東京都立大塚ろう学校 |
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6 |
自立活動T |
主体的に思考し、意思を的確に伝えるための豊かな言語力、コミュニケーションの力を身に付けるための教育の在り方とは |
青森県立弘前聾学校 |
聴覚障がい教育における日本語の獲得は、大きな課題である。 |
上越教育大学教授 |
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7 |
自立活動U |
補聴機器や情報機器を効果的に活用し、主体的に情報を獲得し、生かす力を育てるための教育の在り方とは |
岩手県立盛岡聾学校 |
近年の電子工学や医学の進歩により、聴覚的な情報を取り入れる手段や機器の、効果的な活用がより幅広く多様になってきている。 |
秋田大学教授 |
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8 |
重複障がい教育 |
社会と交流しながら充実した生活を送るための、障がいの状況や特性に応じた教育の在り方とは |
山形県立酒田聾学校 |
聴覚障がい教育においても、障がいの重度・重複・多様化がより顕著になってきている。 |
東京成徳大学教授 |
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※寄宿舎指導員の方も主旨に合う分科会にご参加ください。 |
(1)開会の辞 全日本聾教育研究会副会長
(2)挨拶
(3)祝辞
(4)来賓紹介 東北地区聾教育研究会副会長
(5)閉会の辞 全日本聾教育研究会副会長
(6)諸連絡 大会事務局
(1)開会の辞 全日本聾教育研究会副会長
(2)挨拶
(3)閉会の辞 全日本聾教育研究会副会長
会員 4,000円 会員外 5,500円
1部 4,000円(研究集録・事後集録代)
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