1.大会名称 第52回全日本聾教育研究大会(北海道大会)
2.大会主題 「言語活動の充実と学力の育成を目指して」
~聴覚障がい教育の専門性の継続的発展と多様化への対応~
《設定理由》
言語活動については,次期学習指導要領において,すべての教科等の学習の基盤である「言語能力」を向上させる観点から,より一層の充実を図ることが必要不可欠であるとされている。これらのことについては,すべての教育活動を通して必要な言語環境を整える等,的確な言語概念の形成を図るとともに,学力の育成に尽力してきた今日までの聴覚障がい教育に通じる。また,聴覚障がい教育においては,これらの実践に当たって,授業研究を主体とした改善の取組を積み重ねることで,指導力の向上を図ってきた。現在の特別支援学校(聴覚障がい)においては,在籍する幼児児童生徒数と学校数の減少,他の障がい種との併置や統合による学校の設置形態の変更,医療・福祉・労働等の関係機関との連携等の課題がある。教育的ニーズについても,コミュニケーション手段の選択と活用,人工内耳装用者の増加,発達障がいを含めた障がいの重複化等,課題が多様化している。加えて,各学校や地域により,幼児児童生徒の実態や教育環境,対応すべき課題は異なる。このような中,特別支援学校(聴覚障がい)においては,特別支援教育の動向や多様な教育的ニーズに対応しながら,聴覚障がいのある幼児児童生徒に変化の激しい社会を生き抜く上で必要となる「生きる力」を育むことが求められている。そして,この「生きる力」は,「主体的・対話的で深い学び」
を重視する中,「知識・技能」,「思考力,判断力,表現力等」,「学びに向かう力・人間性等」といった資質・能力を育成していくことで,育むこととされている。幼児児童生徒の自立と社会参加を実現するため,特別支援学校(聴覚障がい)が担う使命は,今後も変わるものではなく,これまで長い年月をかけて培ってきた専門性を基盤にして,更なる授業改善を重ねることにより果たされるものである。本大会では,これまでの研究大会の成果を継承しながら,聴覚障がい教育の専門性の中核をなす,言語活動の充実と学力を育成するための指導法に焦点を当て,授業研究を主体とした実践の検証を通して,次世代に向けた専門性の継続的発展に資することを願い,本主題を設定した。
3.会期 平成30年10月4日(木)・5日(金) 2日間
4.会場
北海道高等聾学校
〒047-0261 小樽市銭函 1 丁目 5 番 1 号(高等部授業公開,寄宿舎公開)
北海道札幌聾学校
〒001-0026 札幌市北区北26 条西12 丁目(乳幼児相談室活動公開,幼稚部・小・中学部授業公開) 会議・研修施設 ACU(アキュ)
(ACU-A)〒060-0004 札幌市中央区北 4 条西 5 丁目アスティ 45 12F・16F
(ACU-Y)〒060-0004 札幌市中央区北 4 条西 4 丁目読売北海道ビル 3F
5.主 催
6.主管校
7.協力校
8.後 援
文部科学省
北海道教育委員会
札幌市教育委員会
小樽市教育委員会
全国聾学校長会
全国聾学校教頭会
全国特別支援学校長会
北海道聾学校長会
北海道聾学校教頭会
北海道特別支援学校長会
全国ろう学校 PTA 連合会
聴覚障害者教育福祉協会
全国公立学校難聴・言語障害教育研究協議会
日本教育公務員弘済会北海道支部
社会福祉法人全国心身障害児福祉財団
小川再治研究協賛会
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時程 |
日程 |
会場 |
留意点 |
前日 10月3日 |
13:00 ~15:00 • 全日本聾教育研究会全理事協議会 15:15 ~16:00 • 大会運営委員会 16:00 ~16:30 • 授業研究分科会打合せ |
•ACU |
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第1日目 10月4日 |
(札幌聾学校) 8:20 ~ • 受付 9:00 ~ • 公開授業 10:00 ~• 指定授業 11:00 ~13:00 (会場移動) |
(高等聾学校) 8:20~ • 受付 8:50~9:40 • 公開授業 9:5~10:40 • 指定授業 11:00~12:30 (高・寄) 授業研究分科会 12:30~15:00 •会場移動 |
高等聾学校及び 札幌聾学校 |
移動は公共交通機関を利用する ・会場移動の時間帯に,参加者各自で昼食を済 ませて頂く。 |
(ACU) 13:00 ~14:30 ・(乳・幼・小低 ・小高・中) 授業研究分科会 15:00 ~15:30 • 開会式 15:30 ~17:00 • 記念講演 17:15 ~17:30 • 研究協議分科会打合せ |
ACU |
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第2日目
10月5日 |
9:00 ~ • 受付 9:30 ~16:00 • 研究協議分科会 (休憩 12:00~13:30) 16:00~ • 閉会式 |
ACU |
• 昼の休憩中に業者展示等を 行う。 • 閉会式は各分科会場で行う。 |
分科会 |
会場 |
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1 |
乳幼児相談室 |
ACU 医療大学サテライト A |
2 |
幼稚部 |
ACU 医療大学サテライト B |
3 |
小学部(低学年) |
ACU 小研修室 1604 |
4 |
小学部(高学年) |
ACU 小研修室 1204 |
5 |
中学部 |
ACU 小研修室 1207 |
6 |
高等部 |
北海道高等聾学校 |
7 |
寄宿舎 |
北海道高等聾学校 |
➁研究協議分科会
分科会 |
会場 |
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1 |
早期教育Ⅰ(乳幼児) |
ACU 研修室 Y0303(Y0305) |
2 |
早期教育Ⅱ(幼稚部) |
ACU 研修室 Y0304(Y0305) |
3 |
自立活動Ⅰ(発音・発語,言語・聴覚活用等) |
ACU 研修室 Y0312(Y0313) |
4 |
自立活動Ⅱ(障がい認識,言語・コミュニケーション等) |
ACU 研修室 Y0312(Y0313) |
5 |
教科教育Ⅰ(文系) |
ACU 小研修室 1212 |
6 |
教科教育Ⅱ(理系) |
ACU 小研修室 1203 |
7 |
教科教育Ⅲ(実技系) |
ACU 小研修室 Y0307 |
8 |
重複障がい教育 |
ACU 医療大学サテライト B |
9 |
キャリア教育 |
ACU 医療大学サテライト A |
10 |
寄宿舎教育 |
ACU 小研修室 Y0306 |
11 |
ICT |
ACU 小研修室 1204 |
12 |
小・中・高等学校等との連携・地域支援 |
ACU 小研修室 1207 |
13 |
総合的諸問題 |
ACU 小研修室 1604 |
➂全大会等
全体会等 |
会場 |
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1 |
開会式 |
大研修室 1614 |
2 |
記念講演 |
大研修室 1614 |
3 |
閉会式 |
各分科会会場 |
10.記念講演
【講師】 松本 末男 氏(筑波大学教授)
【演題】 「これからの聴覚障害教育に望むこと」
(1)授業研究分科会
〇研究テーマ
分科会 |
研究テーマ |
助言者 |
乳幼児相談室 |
二言語環境下での親子支援充実を目指して |
信州大学教授 庄司 和史 |
幼稚部 |
幼稚部段階における二言語での指導方法の研究について |
愛知淑徳大学講師 中井 弘征 |
小学部(低学年) |
日本手話と日本語の力を育むための指導法の研究について |
帝京平成大学教授 藤本 裕人 |
小学部(高学年) |
確かなことばを育てる言語活動の実践と共有について |
東北福祉大学教授 大西 孝志 |
中学部 |
コミュニケーションを通して学びを深める指導法について |
筑波技術大学教授 長南 浩人 |
高等部 |
教科の学びをより深いものにするための指導法について |
筑波技術大学准教授 脇中起余子 |
寄宿舎 |
社会生活において必要となる「生活する力」を育む指導について |
愛知教育大学教授 小田 侯朗 |
(2)研究協議分科会
〇協議主題・分科会テーマ
分科会名 |
協議主題(分科会テーマ) |
助言者 |
担当校 |
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主題設定の理由(テーマ設定の理由) |
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1 |
早期教育Ⅰ (乳幼児) |
聴覚障がいのある乳幼児の発達及び 保護者との信頼関係の形成について |
信州大学教授 庄司 和史 |
北海道札幌 聾学校 |
乳幼児とその保護者の親子関係の確立のたに必要な支援とその評価の観点について研究する |
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2 |
早期教育Ⅱ (幼稚部) |
思考力や判断力を高める言語活動の在り方について |
愛知淑徳大学 講師 中井 弘征 |
北海道札幌 聾学校 |
思考力や判断力,表現力等を身に付けるための幼稚部段階の指導・支援の在り方について研究する |
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3 |
自立活動Ⅰ (発音・発語, 言語・聴覚活用 等) |
聴覚の活用,発音・発語指導等を通した日本語習得のための指導・支援について |
同志社大学 准教授 中瀬 浩一 |
北海道帯広 聾学校 |
医療及び補聴技術の進歩や幼児児童生徒の多様性への対応に係る事柄を中心に,人工内耳や補聴器等の補聴支援システム,それらを活用した日本語習得のための指導・支援の在り方について研究する。 |
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4 |
自立活動Ⅱ (障がい認識, 言語・コミュニ ケーション等) |
一人一人に合ったコミュニケーションや障がい認識に係ることの指導・支援について |
金沢大学教授 武居 渡 |
北海道旭川 聾学校 |
自身の障がいについての理解や他者との協調性,コミュニケーション力といった観点から,社会で自立して生きていくための指導・支援の在り方について研究する。 |
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5 |
教科教育Ⅰ (文系) |
児童生徒がよく分かる授業づくりや学びを深めるための指導の手立てについて |
筑波技術大学 教授 長南 浩人 |
北海道札幌 聾学校 |
主に国語科や社会科,外国語等の学習において,基礎的・基本的な事柄の定着を図り,自ら解決できる力を育てるための指導・支
援の在り方について研究する。 |
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6 |
教科教育Ⅱ (理系) |
児童生徒がよく分かる授業づくりや学びを深めるための指導の手立てについて |
筑波技術大学 准教授 脇中起余子 |
北海道高等 聾学校 |
主に数学や理科等の学習において,基礎的・基本的な事柄の定着を図り,自ら解決できる力を育てるための指導・支援の在り方について研究する。 |
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7 |
教科教育Ⅲ (実技系) |
児童生徒がよく分かる授業づくりや学びを深めるための指導の手立てについて |
筑波技術大学 教授 谷 貴幸 |
北海道高等 聾学校 |
主に体育や美術,音楽,職業学科等の学習において,基礎的・基本的な事柄の定着を図り,自ら解決できる力を育てるための指導・支援の在り方について研究する。 |
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8 |
重複障がい教育 |
多様な幼児児童生徒の障がいの状態や教育 的ニーズに応じた指導・支援について |
講師 大鹿 綾 |
北海道室蘭 聾学校 |
障がいの重度重複化・多様化や発達障がいを併せ持つ幼児児童生徒に対応するための指導・支援の在り方について研究する。 |
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9 |
キャリア教育 |
発達段階に応じた組織的で系統的なキャリア教育の推進について |
北海道札幌高等 養護学校長 木村 宣孝 |
北海道高等 聾学校 |
キャリアカウンセリングの観点を踏まえ た,聴覚障がいを持つ幼児児童生徒への指
導・支援の在り方について研究する。 |
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10 |
寄宿舎教育 |
寄宿舎での集団生活における,生きる力と豊かな心を育むための指導・支援について |
愛知教育大学 教授 小田 侯朗 |
北海道高等 聾学校 |
聴覚障がいのある幼児児童生徒が集団で生活する場において,社会性等を高めるため
の指導・支援の在り方について研究する。 |
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11 |
ICT |
聴覚障がい教育における情報機器を活用した授業や情報保障等に係る指導・支援につ
いて |
国立特別支援 総合研究所 主任研究員 新谷 洋介 |
北海道函館 聾学校 |
コンピューターやタブレット等の情報機器を活用した授業実践についての情報交換等
を行い,聴覚障がいのある幼児児童生徒が理解を深めるための指導方法について研究する。 |
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12 |
小・中・高等学校等との連携・地域支援 |
聴覚障がい教育に係るセンター的機能を発揮するための,関係諸機関との連携や地域の学校等への支援の在り方について |
愛知教育大学 准教授 岩田 吉生 |
北海道釧路 鶴野支援学校 |
聴覚障がい教育の専門機関としての役割を踏まえた,地域の幼稚園や小学校,中学校,高等学校で学ぶ聴覚障がいのある幼児児童生徒への支援及び関係機関との連携の在り方について研究する。 |
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13 |
総合的諸問題 |
多様化する社会の変化の中で新たに課題として浮かび上がる事柄についての指導や支援について |
東北福祉大学 教授 大西 孝志 |
北海道 札幌聾学校 |
これまでの枠組みの中では議論がし尽くせなかった様々な現代的な課題について,実践報告や情報交換等を行い,今後の聴覚障がい教育の在り方について考察する。 |
(1) 開会の辞
(2) 挨拶 全日本聾教育研究会会長 北海道大会実行委員長(北海道高等聾学校長)
(3) 来賓挨拶 文部科学省初等中等教育局特別支援教育課特別支援教育調査官
北海道教育委員会教育長 全国公立学校難聴・言語障害教育研究協議会会長
(4) 来賓紹介 北海道聴覚障害教育研究会会長
(5) 閉会の辞
(6) 諸連絡
13.閉会式次第 ※各研究協議分科会場において VTR を放映
(1) 開会の辞
(2) 挨拶 全日本聾教育研究会会長 北海道大会実行委員長(北海道高等聾学校長)
(1) 開会 高岡大会実行委員長(富山県立高岡聴覚総合支援学校長)
(3) 閉会の辞
14.大会参加費
会員 2,000円 会員外
3,500円
学生 2,000円
15.大会参加の申込み等
項目 |
申込み・提出先 |
締切日 |
大会参加・研究発表等の申込み |
全日聾研(北海道大会)事務局
(北海道高等聾学校) ※専用の Web フォームから申込み・提出 をしていただきます。 |
平成 30 年 6 月 8 日(金) |
研究発表原稿提出 |
平成 30 年 7 月 27 日(金) |
(1) 大会要項,研究集録は,参加予定者のみがアクセスできる Web サーバー上から,
PDF データで事前に無償配布します。
(2) 学習指導案等の公開授業,指定授業時の資料は,大会当日受付時に紙に印刷した資料を配布します。 (3) 大会当日はデータ出力用のプリンターなどは準備しませんので,電子データについては,事前に必要な内容を紙に出力する等して御持参ください。
(4)
希望者には,研究集録の PDF データの入った有償の記録媒体を大会当日受付時に配布します。
(大会参加申込時に Web フォーム上で申込み,大会参加費用と合わせて支払い)
17.自然災害時における対応について
(1) 警報等が発令された場合でも,原則として大会は実施いたします。
(2) 警報等が発令され会場校が臨時休校になった場合は,幼児児童生徒は登校しないため,公開授業は中止いたしますが,指定授業については,事前に授業を撮影した動画を視聴していただく予定です。
(3) 公開授業が中止になる場合は,受付場所・時間が変更になります。
・ 受付時間 10:00~11:00 に変更
・ 指定授業 11:00~に変更
(4) 公開授業の中止決定時には,参加申込みの際に登録していただくメールアドレス宛に一斉連絡をいたします。
18.大会事務局及び連絡先
第52 回全日本聾教育研究大会(北海道大会)事務局
〒047-0261 小樽市銭函 1 丁目
5 番 1 号(北海道高等聾学校)
電話 0134-62-2624 ファックス 0134-62-2663
電子メール zennichiro@hokkaido-c.ed.jp
大会実行委員長 校長 佐藤
靖典
大会事務局長 教諭 桑原 一哲